Departure Control=DCという仕事

4月から、新しいポジションに就くことになった私です。
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今までのかけずり回っていた日々とお別れし、今はオフィス内で出発便のコントロールをしているのですが、空港で働くまで、まったく知らなかったポジションです。

簡単には言えないので、ちょっと詳しく説明します。(かなり長いので、興味のある方はどうぞおつき合いください。)

到着便や出発便の担当より、30分早く出勤。その日の幼児、子供、メディカル的問題がある方、その他特別なアシスタントが必要な方などのお席や、ペットの状況、大きなお荷物などのチェックから始まり、特別機内食の注文状況や、VIPのお客様などなどの状況をすべて調べます。そして、すべてのクラスの機内食の注文をチェック。さらにはおむつなどの在庫チェックも行います。

その後、乗り継ぎ便で来るお客様の情報を確認したり、乗り継ぎ便の時間を調べたりして、私たちの便にきちんと乗り継げる手続きを確認します。こういった下準備をみなが来る前にやっておきます。何か確認したいことがある場合は、チェックイン時にわかるようにシステムにメッセージを打ち込んだりしておくことも重要。これでエージェントが速やかに私に連絡してくれます。

みなが来て、到着&出発便のブリーフィングを行い、みなはそれぞれ到着エリアやチェックインカウンターに散らばっていきます。

それからが私の緊張する時間の始まり。チェックイン中は、座席のアレンジや、車いすなどの必要の有無、マイレージやポイントを使ってのアップグレードなどなど、チェックインカウンターから電話が鳴り続けます。かと思うと、そろそろ飛行機が日本から到着するため、到着便からの連絡なども入って来ます。想像以上に、毎日いろんなお客様がいて、いろんなお荷物があって、いろんな状況が発生するのです。毎日同じフライトというのはありません。

そんなこんなの中、機長や副機長、キャビンアテンダントの方がやってきます。機長などはオペレーションの方と、天候やルートなどのブリーフィングを、キャビンアテンダントの方は、私とのブリーフィングが始まります。ここでは、当日のゲートや出発時間、フライト時間や到着時間、さらにVIPや体調の悪いお客様、特別食などなど、いろんな内容を伝えなければいけません。このブリーフィングがとても大切なのです。というのも、キャビンアテンダントさんが飛行機の中に入ると、そこからはコンピューターもないため、すべてのお客様の状況を把握するのが厳しいのです。そのため、このブリーフィングで出来る限りの情報を伝えておく必要があるからです。陸にいる間に、なるべく多くの情報を提供する、、、これがなかなか難しい。伝えるからには、私がすべて知っておかなくてはいけないからです。

クルーの方をお送りした後は、いよいよ機内食の最終調整に入ります。これは出発便責任者と相談しながら、今の状況からして、機内食を追加するかしないかなどを決めます。「最初から座席分食事を注文しておけば問題ないじゃん!」と思うのですが、飛行機は重くなるほど燃料も増えるし、もちろんお金の無駄にもなるため、機内食はギリギリの数しか乗せません。つまりおかわりはないということ。(スナックはありますよ。)さらに難しいのが、特別食と通常食の関係。例えば、エコノミークラスに、3食の子供食、2食のベジタリアン食が予約されていたとします。その数は、エコノミークラスにのる全体数の中に含まれているため、例えば2食のベジタリアン食の方が来なかった場合、通常の2食分が足りなくなることもあるのです。そうなると、通常食を食べたいお客様に、ベジタリアン食を出さざるを得ない状況まで出てくることもあるのです。(これは絶対に避けなければいけない状況。)

当日来ないお客様もたくさんいます。そのため、予測不可能な状況の中、食事の個数を考えなければいけないんです。また、当日マイルでアップグレードしたいお客様がいるとします。座席はまだあるものの、機内食がない。するとすぐに追加オーダーしなければいけません。ただ、最終食事を追加できるのも出発の1時間半前までなので、時間との勝負。時間が過ぎれば、お断りせざるを得ない状況も起こるのです。現時点での注文している食事の数を常に把握しておかないと、大変なことになりかねないのです。ドッキドキの時間が続くのです。

時間ギリギリで乗り継いで来られるお客様もいれば、前便が遅延、キャンセルで来れないお客様もいたりと、出発ギリギリまでバタバタな状況は永遠に続きます。さらに、SBLO=サブローといって、エアライン業界で働いていて、特別料金で飛行機に乗れる方が存在します。あくまでもサブローは、その日の便に空きがあれば乗れるという状況のため、混んでいる場合は、出発1時間ほど前まで手続きをすることができません。出発1時間前というと、そろそろカウンターを閉め始める前。ゲートでは搭乗手続きがあと20分ほどで始まる頃なので、ものすごく忙しい頃です。

他にももっと細かい作業がありますが、それはもう割愛。書き上げるとキリがありまぬな。

いよいよ終盤を迎える頃。出発時刻の40分ほど前です。ここで、最終シートチェンジや、荷物のチェック、機内食のチェック、パスポートなどの入力チェックを終えて、やっとこの日のフライトを閉めることができます。これは私の仕事。手順をきちんとふんで、フライトを閉めます。ここでクラスごとの搭乗人数、幼児人数をゲートやオペレーションと確認。(交信はすべてウォーキートーキーです。)スムーズならこれでもうフライトを開けることはありませんが、そうもいかない。ゲートでギリギリのシートチェンジや、荷物室での荷物確認、チェックインカウンターでの最終お客様の受け入れなどなど、少しでもこの日のフライトを触りたいなら、もう1度フライトを開けなければいけません。何度開けてもいいのですが、開ける度に、すべての部署にウォーキートーキーで報告しないといけません。開く理由を伝えて、トータル乗客の人数の確認を、その度ごとにするのです。多い時では、開けたり閉めたりを5回ほどすることもあります。

じゃぁずっと開けておけば〜と思われるかもしれませんが、フライトを閉めないと、飛行機は飛んで行ってくれません。フライトを閉めて、ゲートで乗客名簿やシートマップ、特別機内食などをプリントアウトして、それをキャビンアテンダントに渡さないといけないからです。

ゲートと私のいるチェックインカウンター裏のオフィスは、ものすごーく離れています。ゲートの様子を唯一知れる方法は、ただただウォーキートーキーから聞こえてくる声のみ。ここでお客様が来ていないとなると、こちらのターミナル内にアナウンスしたりもします。ゲートから、「All passengers are located.(全乗客到着。)」と言われて、やっとやっとホッとできるわけです。

その後は、この日のフライトのまとめのファイル作りなどが始まります。それは午後からゆっくりとやりまーす。

そんなこんなの知られざる仕事。ちょこちょこチェックインカウンターにも顔は出していますが、基本的に裏のオフィスにこもり気味。5日間のトレーニングを終え、1人発ちしてようやく1週間。毎日夜中まで勉強して、復習して、トレーニング最終日には、滅多に夢を見ない私が、飛行機に乗って今から落ちていくという夢を見ました。夢の中でも落ちたくなくて、飛び起きた私。プレッシャーには相当強い私ですが、やっぱりものすごいプレッシャーがあったようです。

今ようやく、“私このポジション好きかも?”と思い始めてきました。来週は久しぶりにDCから解放されて(少し休憩をくれるらしい by マネージャー)、到着&出発便に戻ります。また思いっきり走り回ってきたいと思います。

飛行機が1機飛ぶにあたり、いろんな仕事がありますね。DCなんてほんの1粒。日々変化、日々勉強。それでもやっぱり空港は楽しいのだ!!
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by kgoldmonkey | 2010-04-08 13:50 | しごと